浦和周辺:塾で伸びない中学生専門の家庭教師、塚田です。

知っている方も多いと思いますが、以前「ビリギャル」という偏差値を40ほど上げて慶応大学に合格した女子高生の話が話題になり、そのストーリーを描いた本は100万部以上売れ、映画化もされました。

今回は、書籍「ビリギャル」を読んで、「なぜそこまでの逆転合格ができたのか」について話ていきます。

(こちらに、ビリギャルが出版される前にネットで話題となった元の記事のリンクを張っておきます。)

学年でビリだったギャルが、1年で偏差値を40あげて日本でトップの私立大学、慶應大学に現役で合格した話

1年半詰めれば、何人かに1人はいける。

最初に感じた感想はこれですね。

1か月でも本気で勉強すれば、かなりたくさんのことを学べます。
たとえば、本を1冊2時間で読むとします。
1日14時間本を読むとすれば1日で7冊、1カ月で200冊以上の本を読むことができます。

もし、200冊の日本史に関する本を読めば、歴史に関してかなり詳しくなることができますし、200冊本を読むことで読解力も相当つけることができるはずです。


1年半は18カ月ですから、それを18回繰り返すことができるわけです。それだけの時間勉強することができれば、一年半前には想像できないくらいの成長が可能になります。

それこそ私立文系の大学であれば、ほぼすべての大学が合格圏に入ることができます。

短期間で詰め込むほうが成績は上がる

英語の勉強を
「1日1時間の勉強を1年間365日行ってテストを受けたAさん」
「1日12時間に勉強を1カ月行ったBさん」
どちらの方が英語は上達しているでしょうか?
Bさんの方が間違いなく英語は上達しているはずです。

また、普段勉強していなくても、テスト前だけはしっかりと勉強していい点数を取っている人が一人くらいはいたと思います。
その人は、テストが終わった後一週間前には、もう覚えたことを忘れてしまっているかもしれません。しかし、テスト当日にはしっかりと必要な知識を身につけることができているのです。
定期テストでも、
「テスト前に1時間の勉強を10日間行ったAさん」
「テスト前日に10時間の勉強を1日で行ったBさん」
では、Bさんの成績の方が間違いなくよくなるはずです。

受験勉強も同じです。
「小学校から高校生までの12年間、毎日1時間勉強をしたAさん」
「大学受験までの1年間、毎日12時間勉強したBさん」
では、勉強時間は同じでも、結果は全く別のものとなるのです。

何かを学ぶときには、同じ時間でも短期間に詰めてやる方が身につきます。

ただ、そこまで勉強できる人はなかなかいない

やれば多くの人が合格できるのに、なぜ「難関大学」と言われているか。
なぜ倍率が10倍もあって多くの人が落ちてしまうのか。

大きな理由のひとつは、「そこまで詰めて勉強できる人はなかなかいないから」です。

浪人していた一年間は毎日10時間近く勉強していました。
それでも、相当苦しかったです。

1日24時間の内、7時間寝るとすれば17時間は起きて活動できます。
つまり、一日10時間勉強していても残り7時間は勉強していない時間があったわけです。
それでも、かなり辛く感じていました。

もし、一日14時間勉強するとすれば、起きていて勉強しない時間は3時間だけです。正直、この生活を1年間できる人は相当精神力があると思います。
1日でもいいので、14時間勉強してみると、そのキツさが実感できと思います。

やればできるのに、できる人がいないから合格が難しいのです。

私立中学を受験した経験はかなり大きい

ビリギャルの小林さやかさんが合格した理由として、小学校の時に私立中学の受験をしていたことがあります。

そして、入学した中学校は愛知淑徳中学という、中学受験で偏差値60の高校です。
この中学に国語と算数の2科目受験で入ったというのは、入学の時点ではかなり学力があったはずです。

中学受験でこのレベルまで読解力を上げていれば、勉強していない期間があったとしても、再度勉強するときにかなり役に立ちます。
もし、中学受験での勉強がなければ、慶応の合格はかなり厳しかったのではないかとも思います。

正しい勉強のやり方を指導してくれる、先生がいた

言うまでもなく、ビリギャルに著者であり塾の指導者であった坪田先生の影響はかなり大きいです。

毎日かなりの勉強量をこなしていても、成績が思ったように伸びない人も大勢います。
そういう人の多くは勉強のやり方が間違えているケースがかなり多いです。

勉強時間が「10」でも勉強効率が「5」であれば
10×3=50の成果になります。
勉強時間が「6」で勉強効率が「10」あれば
6×10=60
となり、効率よく6時間勉強している人の方が、成績は上がります。

坪田先生が、本人に合った勉強のやり方を直接指導していたからこそ、最短ルートにかなり近い形で合格まで行けたのではないかと思います。

信頼できる人がいた

坪田先生は、効率のいい勉強のやり方を教えていただけではなく、本人が勉強をする上での気持ちのサポートも行っていました。
受験は努力していたとしても、本当に合格することができるのかはわからないため、不安との闘いです。
坪田先生が信頼のおける方であったからこそ、自分を信じて苦しい勉強生活を続けることができたではないかと思います。

家庭でも「一生懸命仕事をして受験の費用を稼ぎ、できる限りのサポートをしてくれる、いつでも味方をしてくれる母親」がいたことも、心の支えになっていたはずです。
また、クラスにも信頼できる友達がいて、応援されていたそうです。

本当につらい時、逃げ出したいとき、心の支えとなるのは自分の可能性を信じ、応援してくれている人たちだったりします。
そういった人が周りにいたことも、辛い受験勉強を乗り越えられた要因となっているのではないかと感じました。