サーキット勉強法

【浦和周辺】塾で伸びない中学生専門の家庭教師、塚田です。

中学校のテストや高校入試の問題は、ほとんどの場合、知識と解き方のパターンさえ覚えていれば答えることができます。

皆さんは暗記をする時にどのようなやり方をしていますか?

暗記は工夫次第で覚える時間が大きく変わります。
今回は、効率よく暗記ができる「サーキット勉強法」について解説していきます。


「サーキット勉強法」という名前は、サーキットトレーニングという、一回のトレーニングの時間を短く設定し、それを繰り返し行うことで、効率よく体を引き締めることがてきるトレーニング方法から由来しています。またサーキットには「繰り返す」という意味があります。



実際にサーキット勉強法を生徒にやってもらったところ、

「前より短い時間で覚えれるようになった!」

と今のところ言ってくれています。



この記事を読んだあ後には、ぜひ実際にやってみて、今までよりも短い時間で暗記ができることを体験してみて下さい。

人が記憶をするメカニズム


記憶をつかさどっているのは、海馬という脳の部位であり、海馬が必要だと判断した情報だけが記憶として残ります。

そして、海馬の判断が何に基づいて行われるのかというと、「生きるために不可欠かどうか」です。

しかし、勉強は生死に直結することではないため、ほとんどは記憶には残りません。

そこで役に立つのが「繰り返すこと」です。

繰り返し同じ情報を脳に送ると、
海馬はそれが「生きるために重要な情報」だと勘違いし、
記憶として定着させます。

これが反復学習による記憶のメカニズムなのです。



そして反復学習において大切なのが
見たり聞いたりを何度も行うだけでなく、「思い出すこと」です。

そのことを証明する実験があります。



アメリカ、ミズーリ州セントルイスにあるワシントン大学で、

・グループAの人たちはテキストを読んだ後、もう一回同じものを読み

・グループBの人たちはテキストを読んだ後、テキストの内容に関する小テストを行う

その後、2日後と1週間後に学生に集まってもらい、テキストの内容に関するテストを行う実験が行われました。


その結果は次の表の通りです。

2つのグループどちらも繰り返しの学習をしました。

しかし、

「小テストを行いテキストの内容を思い出したグループB」の方が、

「読むだけでテキストの内容を思い出すことをしていないグループA」

よりも良い結果となっています。


しかも2日後より1週間後の方が得点差が大きいのです。

そして、この「繰り返すこと」と「思い出すこと」を効率よくできるのがこれから説明するサーキット勉強法なのです。

サーキット勉強法のやり方


①問題を用意する

②答えをすぐ確認できる状態にする

③制限時間をつくり、問題→答えを繰り返す

④テストをする

⑤答え合わせをする

⑥間違えた問題を中心に③~⑤を繰り返す


これがサーキット勉強法の基本手順となります。



サーキット勉強法を行うときには、短時間で覚えるためのポイントがあります。

《ポイント① すぐに答えを見る》

暗記が必要な問題は、時間をかけたところで答えることはできません。
考える時間があるなら、先に答えを見て覚えてしまう方が早いのです。
答えがわからなければ、すぐに答えを見て覚えるようにしましょう。



《ポイント② 問題→答えを繰り返すときには書かない》

先程説明したとおり、何かを覚える時に重要なのは、とにかく繰り返すことです。
口に出したり目で確認することに比べて、書くことは時間がかかってしまいます。
口に出したり、目で確認する方が繰り返す回数を何倍にもできるのです。



《ポイント③ 短い時間で区切る》

これは経験あると思いますが、制限時間を決めた方が集中することでき、質が上がります。
時間を長く設定してしまうと、暗記の場合には集中力が切れやすいので、長くても15分以内で区切るようにしましょう。


《ポイント④ 必ずテストをする》

覚える時間の後には、テストを必ずしましょう。
インプットを行なった後に、「思い出す作業」を行うことで一気に記憶の定着がしやすくなります。
また、あいまいに覚えてしまっているところや、覚え切れていない箇所を明確にできます。


《ポイント⑤間違えた箇所には毎回チェックを入れる》

毎回チェックを入れることにより、間違えやすい問題や、覚えたが確認した方がいい問題などわかりやすくなり、時間が経って復習する時にも役に立ちます。
チェックが多い問題ほど復習した方がよい、自分にとって難易度の高い問題となります。



実践例①漢字を覚えたい時

①覚える漢字を10個づつに区切る

②漢字を30秒見て暗記する

③1分間でテストする

④全問できるまで②と③を繰り返す

実践例②社会の問題プリントを覚えたい時

①問題を解き、丸つけをする

②間違えた問題を時間を区切り覚える(紙には書かない)

③テストをする(紙に書く)

④答え合わせをする

⑤全問正解するまで繰り返す

実践例③理科のプリントを覚えたい時


学校の要点をまとめたプリントや教科書などの場合には、下の写真のように
暗記ペン(塗った部分を赤シートで隠した時に見えなくするもの)
を使い、穴埋め形式にしましょう。
このペンを使えば、覚えたい箇所を隠せますし、すぐに答えを確認できます。

①時間を区切り覚える

②シートで答えを隠してテストをする

③覚えてない箇所にはチェックをする

④全問正解するまで②と③を繰り返す




以上【サーキット勉強法】でした。

実際にやってみて、早く覚えられるのを体感してみて下さい。


覚えることを得意にして、成績を上げましょう!