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今も影響を受けている先生の言葉

塚田 悠太
プロ家庭教師
久喜中学校→浦和実業(特進コース)→明治大学(経営学部経営学科)

以前は大手家電量販店に勤務。パソコンが詳しくない人にもわかりやすい説明と丁寧な接客を続けた結果、販売コンテストでは最優秀賞受賞を受賞。

その後、学習塾の講師を経験。つまづきやすいポイントに絞った解説と、勉強方法の指導により、担当した中1、中2の数学のクラスで全員が定期テストの点数を上げる。
6年前に会社を辞め、プロ家庭教師として独立。さいたま市で「塾で伸びない中学生専門の家庭教師」として活動しています。

中学2年生の時にクラスで一番仲の良かった「おぐ」という友達がいました。
おぐのお父さんは、個人で塾を開いていて、周りの友達もたくさん通っていました。
その塾での話をおぐや友達からたくさん聞いていたのですが、
「塾なのに、足が速くなる筋トレをしている」
「ゴキブリ捕まえて、透明なケースで買ってる」
「休憩で一緒にトランプすると、必ずなぜかギリギリで負ける」

など、出てくるエピソードはおもしろいものばかり。

3年生になった初日、クラス発表がありその日は午前中で学校が終わり、部活もない日でした。
そこで、おぐの家に行って遊ぼうという話になり、はじめておぐの家に遊びにいきました。

給食もその日はなかったので、おぐの家族と一緒にお昼ご飯を食べさせてもらい、楽しく話をしていました。
そして、おぐの弟も途中から帰ってきて、クラス替えの話になったのですが、弟は
「新しいクラスに、おれの嫌いな奴いるんだよー。あいついなければよかったのになー」
と嘆いていました。

そこで言った、おぐのお父さんの言葉が衝撃でした。


「嫌なやつはいたほうがいいんだよ。どうせ大人になっても、嫌いな奴って出会うんだから。
学校で嫌なやついなくて、大人になって嫌なやついきなり出てきたら、どうしていいかわかんないだろ?だから、今からいたほういいんだよ」


今まで会ってきた先生だったら、
「仲良くしなさい」
「そういうことを言うな」
「嫌いなひとにもいいところがある」
と答えていたはずです。

たしかに、言っていることはわかるのですが、素直に納得できないですし、それができたら苦労しないわけです。笑

でも、おぐのお父さんの言ったことは、
(たしかにそうかもしれない。そんな考えしたことなかった。おもしろいな。嫌なやつがいても別にいいなかもな。)
と思ってしまう、納得のいくものでした。

中学生の頃に話ができる大人は、自分の家族や親せきと、学校や習い事の先生ぐらいしかいません。
また、中学生は「中学校での生活」と「自分の家族との生活」での時間がかなり多いため、「中学校と家族との生活」=「自分の世界」になりがちなのです。

そんな中で、「周りの大人とは違った視点で、おもしろい意見を言う大人」は、なかなか貴重な存在ですし、人によっては大きな影響を受けるんじゃないかと?と思います。

私自身、家庭教師をはじめようと思ったとき、どんな先生になりたいかを考えた時に浮かんできたのは、「おぐのお父さん」でした。

家庭教師として、毎週1対1で生徒と話ができる機会を持てている今。

勉強で成績を上げることが一番の目的ではあるのですが、成績を上げつつも、教えている子が大人になった時に、
「あのとき、家庭教師の先生おもしろかったな!今でも言ってたこと覚えてるもんなー。」
と言ってもらる先生を目指して、生徒と関わっています。

家庭教師はやりがいのある、すごく楽しい仕事です。
関わらせてもらっている家庭には、本当に感謝しています。

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