北辰テストは毎回受けた方がいい??

【浦和周辺】塾で伸びない中学生専門の家庭教師、塚田です。

塾に通っていると「北辰テストはなるべく受けるようにしてください」と言われることがあるそうです。

また、「周りの人が受けているから」「受けた方がいいと言われたから」という理由で受験する生徒を多く見かけます。

北辰テストを受けた方がいいかどうかは、その生徒の状況によって大きく変わってくるものです。

そこで今回は、
・そもそもなぜ北辰テストを受けるのか
・どのタイミングで北辰テストを受けるといいのか
についてお話していきます。

そもそもなぜ北辰テストを受けるのか

自分の今の実力を知るため

北辰テストを受けることにより、埼玉県全体でどのくらいの成績なのかを知ることができます。

模試は他にもいくつかあるのですが、北辰テストは3年生になると県内の約9割以上の生徒が受験する模試です。
受験者数が多いため、北辰テストでの偏差値は正確なものが出されやすく、私立高校の確約の基準としても採用されています。

また、模試を受けることで、今の自分が「できているところ」と「できていないところ」を確認することできます。
ただし、北辰テストは受けっぱなしにして、自己採点を行い、できなかった問題の解き直しをしなければ、「できているところ」と「できていないところ」の確認はできません。
テストで解いた問題を次から解けるようにするためにも、必ず模試を受けた当日に自己採点と問題の解き直しをしましょう。

勉強する目標になる

テストには「勉強をする目標やキッカケをつくる」という役割があります。
たとえば、授業開始前に小テストがあれば、前日や授業前の休み時間にその勉強をするようになりますし、定期テストがあるからこそ、計画的に勉強をしたり、テスト前に普段より長い時間、勉強をするようになります。
もし、定期テストが年に一回しかなければ、勉強をする時間はかなり少なくなってしまうはずです。人は目標が遠くなると、どうしてもモチベーションを上げることが難しくなるからです。

北辰テストがあることで、「3週間後に受けるときには、少しでも点数を上げたいな・・・そのために、中1、中2の復習をしておくか」というように、入試に向けての勉強をするキッカケになるのです。

試験に慣れるため

北辰テストを受けることで、実際の入試に近い形式でテストを受けることができます。
実際に会場に行き、テストを受けることで「問題の途中で、解く時間が少なくなってしまった時にどう対処するか」「テスト中にトイレに行きたくなったり、消しゴムを落としたときにどうするか」など、本番を想定した訓練をすることができるのです。
個人的には、3年生は全8回を受ける必要はありませんが、3回以上は受けて、本番の試験慣れを作った方がいいのではないかと思います。

私立高校での確約を取るため

埼玉県のほとんどの私立高校は3年生の北辰テストの成績を基準にして、確約を取れるようになっています。
もう少し詳しく説明すると、北辰テストの第4回~7回までに受けた北辰テストの上位2回分の成績を基準に確約を出すことが多いです。
本庄早稲田、立教新座、慶応志木などの難関私立高校を除くと、埼玉県の私立高校の合格は本番の試験ではなく、確約をとっているかどうかでほとんど決まってしまいます。
つまり、確約=その高校の合格とほぼ同じ意味があるのです。
そのため、志望校が私立高校の場合には北辰テストが本番の試験のようなものですので、第4回~7回の試験での成績を取ることに焦点を当てて勉強をする必要があります。

どのタイミングで北辰テストを受けるといいのか

第1回~第3回

3年生の4月中旬~7月初旬の2ヶ月半の間に「修学旅行」「体育祭」「部活の春、夏の大会」がある中で、「中間テスト」「期末テスト」もあり、北辰テストに向けた勉強時間の確保が難しいこのではないかと思います。

北辰テストの勉強に時間を割いていために、定期テストの勉強が間に合わずに内申点を落としてしまってはいけません。

ほとんどの学校では7月までに「中学1、2年生の範囲が出題される実力テストや模擬試験」が行われますし、北辰テストや公立入試の勉強は夏休み以降に十分な時間が取れますので、無理して受ける必要はないでしょう。

今後の北辰テストに慣れるために、「4月末に行われる第一回」もしくは「7月中旬にある第3回」のどちらかを受験すれば、十分なのではないかと私は思います。

第4回~第7回

私立高校の確約基準がとれるまでは受けた方がいいでしょう。
もし、「学校の内申点」「部活動の実績」で確約が取れる場合や第4回と第5回でもうすでに確約を取れる成績を出せている場合には、必ずしも受ける必要はありません。

第8回

第8回は毎年1月末に試験が行われますので、おそらく本番前最後の模擬試験になるはずです。本番の試験に少しでも慣れておくために、公立入試を受験する人は受けておくのもいいと思います。




北辰テストは「私立高校の合格」や「勉強のモチベーションUP」など大い役立ちます。
しかし、何も考えずに受験をして、テストの振り返りをしなければ「時間とお金の無駄」にもなります。

なんとなく受けるのではなく、申し込み前に必ず、「なんのために受けるのか」を確認して、意図的に受験するようにしてください。

志望校合格できるように、北辰テストをうまく活用していきましょう。