今回は北辰テストと公立入試の作文で効率よく点数を取るための方法についてお伝えします。
国語の作文問題は、北辰テスト、埼玉県公立入試ともに12点分の配点があります。
作文で高得点を取れるようにしておくことは、成績上位の生徒であっても、成績下位の生徒であっても、すごく重要です。
成績上位の生徒であれば、基礎と標準レベルの問題を落とさずに取っていき、得意科目では発展レベルの問題も得点していく必要があります。
発展レベルの問題で3点多く取れるように勉強するよりも、作文で3点多く取れるようにする方が時間はかかりません。
偏差値60以上の生徒は作文で12点もしくは満点の11点を確実に取れるようにしましょう。
また、国語が苦手な生徒も作文で点数を稼ぐべきです。
なぜなら、読解の問題は勉強すれば、もちろん点数は上がるのですが、成績が上がるまでに時間がかかりやすい分野ではありますし、出題された内容がうまく理解できた時とできなかった時で点数の差が出やすく、成績が安定しにくいからです。
しかし、作文は練習をすれば短い時間でも点数を伸ばせますし、毎回安定して点数が取れるようになります。
国語が苦手な方も、作文ではなるべく11点~12点を取れるように練習して、最低でも9点は確保できるようにしましょう。
埼玉県公立入試の作文の特徴
埼玉県は約200字の作文が出題されます。
200字の作文とは、一行が15字の用紙に11行目~13行目で文章が終了しているものです。
また、作文を書く際の条件として、
「自分の体験をふまえて書くこと」を指定される可能性が非常に高いです。
ですので、普段から作文を書くときには、自分の体験を例として加えるように意識するといいでしょう。
国語の試験では、作文の他にも
現代文2題、古文1題、漢字や文法などの知識問題が1題
が出題されます。
そのため、作文を書くための時間は7分~9分が目安となります。
採点方法
埼玉県公立入試と北辰テストの作文では
① 資料と設問から読み取った内容を元にテーマに沿って自分の考えを書けている
② 指示された長さ(11行目~13行目)まで書けている
③ その他、指示に従い書けている
(例 自分の体験をふまえて書くこと、最初の段落であなたが選んだ意見を書くこと)
④ 不適切な箇所がない(誤字脱字、文脈の乱れなど)
この4つさえ満たしていていれば、満点となります。
ここで知っておいてほしいポイントがあります。
それは、採点方式が減点法だということです。
つまり、難しい言い回しや、難しい漢字を書いたから点数が加点されることはないということです。
点数を取るためには、むしろシンプルな言い回しを使うようにし、漢字も減点されないように、迷ったらひらがなで書くようにしましょう。
きれいな文章や難しい表現を使わなくても、条件さえ満たしていれば満点を取ることができます。
以下が減点の対象と、引かれる点数となっています。
(作文の採点基準については、県から明示されていません。塾や学校で一般的にいわれているものです。)
【減点1点~2点】
・原稿用紙の使い方が正しくない
(句読点の位置や改行の誤りなど)
・文脈の乱れ
(接続詞が不適切、文脈としておかしいなど)
・誤字脱字
(漢字や送り仮名の間違え、脱字など)
・文体が統一されていない
(「~です。~ます。」といった敬体と「~である。~と思う。」などの常態が混ざっている)
【減点4点~6点】
・指定された条件を守っていない場合
(「自分の体験をふまえて書くこと」とあっても、自分の体験が書いていない、「はじめの段落で賛成か反対か述べよ」とあっても、書いていないなど)
【得点が0点になる】
作文の解答用紙の11行目までに達していない場合
作文用紙のルール
①書き出しと段落を変える場合には1マスあける
② 数字は漢数字で表記する
③句読点や閉じカッコを行頭につけない
④閉じカッコと句読点は一マスにする
https://www.promotion173.com/entry/manuscript-paper参照
短い時間で減点されない解答をつくるコツ
① 最初に自分の意見を明確にする
作文の書き出しは「わたしは、~だと考えます。」「わたしは~に賛成です。」というふうに、自分の意見を書きましょう。
この書き出しは「資料から読み取って自分の意見を書く場合」や「テーマに対して自分の意見を書く場合」など、万能に使うことできます。
また、書き出しをどのようにスタートさせるかを決めておくと、悩まずに書き進められますし、書きはじめれば、自然とその後の内容も浮かびやすくなるものです。
さらに、作文の条件に「書き出しは自分の意見を書くこと」と書かれていることがよくありますので、その対策にもなっています。
② 最初に自分の意見を明確にした後は、「なぜなら、~からです。」と続ける。
はじめに、自分の意見を明確にしたら、その理由を書きます。
その時には、段落を変えて書きましょう。
①書き出しに自分の意見を書く
②「なぜなら、~からである」
この流れさえ決めておけば、それだけで原稿用紙の5、6行目まで書き進めることができてしまうのです。
③文字数が足らなければ、最後にまとめを入れる
作文を書くと、最後に文字数が足りなくなる場合があります。その時には、最後にまとめとして自分の意見を入れることで、2~4行埋めることができます。
たとえば、「中学生はもう大人である」というテーマに対して、『中学生はまだ大人ではない』という意見の作文を書いていれば、最後に「このような理由で、わたしは中学生はまだ大人ではないと考えています。」などと書きます。
この時にも、段落を変えるようにしましょう。
作文の練習方法
①とにかく書いてみる
高校入試の作文で点数をとるために一番効率がいい勉強方法は、先ほど紹介した型を参考にして、とにかく実践練習をすることです。
塾での講義や、作文の参考書では、さまざまなテクニックや書き方の流れなどを詳しく伝えてくれますが、効率よく点数を取るためにはあまり向いていません。
たしかに、きれいな文章にはなるのですが、習得するためにどうしても時間がかかってしまうのです。
時間に余裕のある生徒は、ぜひ、きれいな作文を書く練習もしてみてほしいですが、「とにかく成績を伸ばしたい!」という生徒は、この記事を参考にして、短時間で効率よく作文を書く練習を行い、短縮した分の時間を他の勉強に時間を使いましょう。
② 見直しをして、自分で添削する
書き終わったあとには、必ず見直しをしましょう。
練習の段階から見直しをする癖をつけておけば、「自分はどんな間違え方をするのか」のパターンがわかります。
すると、書いている途中に「ここはミスしやすいところだ!」と気づけるようになりますし、見直しする際にも、どこに注目すればいいかがわかってくるので、見直しのスピードも精度も高くなります。
それから、自分で自分の作文を添削することで、
「どこがおかしいのか」「どのように書き換えればいいか」を考えることになります。
これらを考える時間が、作文を書く実力をつける上で非常にいい練習になりますので、必ず行いましょう。
③ 先生に添削してもらう
他の勉強と同じく、間違えた答案の作り方をして、そのままにしてしまうと、次も同じ間違えを繰り返すことになってしまいます。
作文以外は、基本的に決まった答えがあるので、自分で丸つけをすればいいのですが、作文の場合には、自分では丸つけできません。
ですので、作文については、必ず先生にお願いして添削してもらうようにしてください。
また、その際に疑問思うことがあれば、メモしておいて聞くようにしましょう。
作文の練習することは、英作文をつくる時にも役に立ちますし、現代文の読解力を上げることにもつながります。
また、文章を書く訓練をしておくと、この先、高校生や大学生になった時にレポートや論文を書くための役に立ちますし、社会に出てからもメールや企画書など文章を書く機会はたくさんあります。
今のうちから作文を早く・正確に書く練習をしておくと、この先もずっと役に立ちますので、頑張って取り組んでみてください。
以上、【埼玉県公立入試で満点が取れる!作文の書き方】でした。