間違え直しが実力をつける
たとえば、間違え探しを100問やるとしましょう。
Aさんは、ただひたすら100問やります。
Bさんは、間違え探しをやった後に答えをみて、毎回どこが見つけられなかったのか確認します。
AさんとBさん、どちらのほうが間違え探しがうまくなっているでしょうか?
間違いなく、Bさんの方が間違え探しが上達しているはずですよね。
Aさんは答えがわからないため、自分の視点で探し続けることしかできません。少しづつコツを掴むことはできるかもしれませんが、Bさんに比べるとコツを掴めるようになるのはかなり難しいでしょう。
一方、Bさんは毎回答えを確認することができるので、
「今回は、ここの個所を見落としていたのか」
「前も景色の一部が変わっていたな。次からは景色のところを注意して見よう」
「こういうところがよく変えられているのだな」
というように、間違えの部分を認識することができます。
これを続けることにより、次の問題を解くための改善点や注意すべきポイントがわかるようになるのです。
1問や2問では、差はあまりつかないかもしれませんが、10問20問と続けていくうちに差がつきはじめ、50問もすれば大きな差が生まれてしまいます。
勉強も同じです。
丸つけをしなければ、その答えがあっているのかわかりません。
また、丸つけをした後に「問題の解きなおし」「復習」をしなければ、同じ問題をもう一度解いてもできるようにはなりません。
これでは、勉強ができるようにはならないのです。
学校側が丸つけと間違え直しの重要性を伝えていない
学校の宿題やテストの勉強をなぜするかというと、できなかった問題をできるようにするためです。
当然、答えや解説がなければ、その答えがあっているのかどうかがわかりません。
答えが全問あっている場合には問題ないですが、間違っている場合には、その問題は、できないまま放置されることになります。
これでは、できない問題ができるようになるわけがありません。
にもかかわらず、みなさんも経験あると思いますが、学校や塾から出せれた宿題に答えがない場合があるのです。
翌日の授業で答え合わせや解説があるのならいいのですが、「やったものをただ提出するだけ」の場合や、長期休みに宿題だけ渡されている場合は、勉強としての効果は薄くなってしまいます。
学校では、「問題ができるようになること」よりも「言われたことをやっているか」「提出しているか」「わかりやすい取り組んだ形跡があるか」を大切にしているため、このようなことが起きてしまっているのです。
タブレット学習最大の欠点
タブレット学習では、ソフトが今までにその生徒が解いた問題と間違えた問題をものにして、その子に最適な問題を出してくれます。
その部分だけをみれば、今までのように、問題集を使って勉強するよりも効率のいい勉強ができるように見えます。
しかし、タブレット学習の最大の欠点として、「ソフトが自動で丸つけをしてしまう」という点があります。
問題に答えた1秒後、すぐに〇や×が出てきて、答えや解説が表示されるか、全問解いた後にすべての問題に丸つけが済んだ状態で点数が表示されてしまうのです。
すると、勉強で実力をつけるために重要な
「どの部分で間違えたか」
「どうして間違えてしまったのか」
「どうすれば、正しく答えれるのか」
を考える時間がなくなってしまいます。
その時間こそが「できなかった問題をできるようにする時間」つまり、「実力が一番つく時間」なのですが、タブレット学習はその時間を奪ってしまいます。
タブレット学習の効果が上がらない要因のひとつは、自動丸つけ機能にあるのです。