埼玉栄高校の偏差値:確約基準についても解説します!

塚田 悠太
プロ家庭教師
久喜中学校→浦和実業(特進コース)→明治大学(経営学部経営学科)

以前は大手家電量販店に勤務。パソコンが詳しくない人にもわかりやすい説明と丁寧な接客を続けた結果、販売コンテストでは最優秀賞受賞を受賞。

その後、学習塾の講師を経験。つまづきやすいポイントに絞った解説と、勉強方法の指導により、担当した中1、中2の数学のクラスで全員が定期テストの点数を上げる。
6年前に会社を辞め、プロ家庭教師として独立。さいたま市で「塾で伸びない中学生専門の家庭教師」として活動しています。

今回は埼玉栄高校の偏差値と確約基準について解説します。
私が指導した生徒も2名入学しており、1名は部活動をするために入学し、もう一名は進学を目的として入りました。
進学を目的として入学した生徒は特進コースで入学しましたが、1年次にはコース内で2位の成績を取り、2年次に2コース上げてαコースのクラスへ入りました。
記事の後半は、卒業した生徒からの実際の声をもとに、進学実績や各コースについても解説していきます。

目次

埼玉栄高等学校の偏差値

偏差値の概要

αコース61.5
S57.2
特進53.2
保健体育49.8

北辰テスト偏差値は49~61となっています。

埼玉栄の部活は全国大会常連の部活動が多く、全国から部活動をするために生徒が集まります。
そのため、保健体育科については部活の実績があれば偏差値は低くとも入学できることもあります。

偏差値の推移

埼玉栄高校の偏差値は、学科ごとに異なりますが、近年は48~62の範囲で推移しています。
以前は自動車科もあり、進学校ではありませんでした。2000年には中高一貫校としてもスタートし、進学校となっています。

埼玉栄高等学校の確約基準:2024年

単願推薦

3教科5教科9教科
α132239
S122036
特進101732
保健体育91628

※内申(通知表)の合計が、三科、五科、九科すべての基準を満たしていること。

3教科or5教科
α65
S60
特進52
保健体育50

※7月以降の北辰テスト2回分の平均が基準を満たしていること。(五科か三科どちらか一方でOK)
※3教科は「英・数・国」、5教科は「英・数・国・理・社」です。

併願推薦

3教科5教科9教科
α142340
S132137
特進111833
保健体育101730

※内申(通知表)の合計が、三科、五科、九科すべての基準を満たしていること。

3教科or5教科
α66
S62
特進55
保健体育55

・7月以降の北辰テスト2回分の平均が基準を満たしていること。(五科か三科どちらか一方でOK)
・3教科は「英・数・国」、5教科は「英・数・国・理・社」です。

「内申(通知表)の合計が、三科、五科、九科すべての基準を満たしていること。」が条件としてあります。これは単願でも併願でも同じです。他の私立高校では、「三科、五科、九科のいずれかが基準を満たしていること。」が一般的なので、この点は注意が必要です。

多くの方が参加するため、個別相談会は本校だけでなく、出張形式でも実施されています。例年、「大宮ソニックシティ」「越谷サンシティホール」「春日部市民文化会館」などの会場で開催されます。
9月以降は、ほぼ毎週個別相談会が開かれますが、特に9月・10月の北辰テストの結果が返却されるタイミングでは、予約枠がすぐに埋まる傾向があるため、早めの申し込みが推奨されます。
また、3年生の2学期の通知表が渡される12月23日~25日には、最終の相談会が開催される予定です。受験準備を万全に整えるためにも、計画的に参加すると良いでしょう。

埼玉栄高等学校の入試要項

募集人数

α160名
S200名
特進200名
保健体育160名

単願推薦の倍率

※特進コースはαコースやSコースは不合格にたったものの、特進コースの合格基準は満たしていた場合にはスライド合格ができます。そのため、受験者数よりも合格者数が多くなっています。
特進コースは確約をもらっている→チャレンジでSコースやαコースを第一志望するケースもあります。
そのため、倍率は単願であってもαコースやSコースは倍率は高くなっています。

【2024年】受験者数合格者数倍率
α42301.4
S 116801.5
特進 201230
保健 2302221.0
【2023年】受験者数合格者数倍率
α42341.3
S 122941.3
特進 244259
保健 1931841.0
【2022年】受験者数合格者数倍率
α67451.5
S 1251051.2
特進 250279
保健 2452361.0

併願推薦の倍率

【2024年】受験者数合格者数倍率
α3742391.6
S 5824511.3
特進 547663
保健 65391.7
【2023年】受験者数合格者数倍率
α3522201.6
S 5474431.2
特進 615708
保健 80431.9
【2022年】受験者数合格者数倍率
α3922241.8
S 5174401.2
特進 522643
保健 68461.5

参考資料:埼玉栄高校ホームページ
https://www.saitamasakae-h.ed.jp/senior/

埼玉栄高等学校の併願校

公立高校

α川口北、市立川口、浦和西
S浦和南、伊奈学園総合、上尾
特進大宮光陵、南陵、浦和北
保健体育

私立高校

α大宮開成(Ⅱ)城北埼玉
S栄北(A)、武南(進)
特進浦和学院(文理選抜)、浦和実業(選抜α)
保健体育

※保健体育科はスポーツの推薦で入学するため、県外の高校も視野に入れて高校選びをします。そのため、併願校が人それぞれ違うため、あまり傾向がありません。

埼玉栄高等学校の進学実績

埼玉栄は部活で全国大会に出場する生徒が毎年名 前後いますし、全国大会で優勝している生徒もほど輩出します。
スポーツの実績を使って大学に進学したい場合には、部活動によっては、高校の顧問の先生と大学の顧問の先生の繋がりもあると聞きますので、有力な進学ではないでしょうか。

裏を返せば、一般受験での合格者数は見た目の合格実績の中で多くないとも言えます。

埼玉栄高等学校のカリキュラム

αコース

αコースは、医学部や難関大学への進学を目指す生徒向けのコースである。学習進度を早め、3年次には入試問題演習の時間を十分に確保する。特に医学選択クラスでは、医療に関する特別講義や探究学習を通じて、医療従事者としての資質を育むことができる。大学訪問や医療機関での実習など、実践的な学びの機会も提供されている。部活動への参加も可能であり、学業と課外活動の両立を図る環境が整っている。

Sコース

Sコースは、GMARCHや国公立大学への進学を目指す生徒向けのコースである。大学入学共通テストに対応したカリキュラムが組まれ、十分な授業時間数を確保することで、学習進度を早めている。生徒同士が切磋琢磨しながら学業と部活動の両立を実現できる点が特徴である。放課後には選択制の補講が用意されており、個々の学習スタイルに合わせた学習支援が充実している。

特進コース

特進コースは、日東駒専レベルの大学や芸術系大学への進学を目指すコースである。基礎学力の徹底と演習を通じて、さらなる学力向上を図る。小論文指導なども充実しており、大学入試に必要な総合的な学力を養うことができる。2年次からはアートクラスを選択することが可能であり、美術系・音楽系大学の受験に対応した専門的な指導を受けることができる。

アートコース

アートクラスは、芸術分野での専門性を伸ばし、将来その道で活躍できる力を育成することを目的としている。2年次にはデッサンを中心とした基礎的な造形活動を行い、3年次には美術系大学入試に対応した個別カリキュラムが組まれる。音楽系の生徒には、専攻実技や音楽理論の授業が提供され、演奏会などの発表の場も設けられている。近年では、総合型選抜入試に対応したポートフォリオ制作や面接対策にも力を入れている。

アートコースへは、普通科のαコース、Sコース、特進コースのどのコースからでも、2年次から入ることができます。

学年が変わるタイミングで、成績次第ではコースを変えることができます。
私が指導していた生徒は、特進コースで入学しました。1年次にはコース内で2位の成績を取り、2年次に2コース上げてαコースのクラスへ入りました。
(特進コースで習っていなかった内容を前提に授業が進んだため、苦労したそうです。)

保険体育科

保健体育科では、英語・国語・地歴・公民などの一般科目の授業時間数は普通科とほぼ同じである。その上で、保健体育の専門科目が各学年7~8時間加わり、競技力向上と学習の両立を図るカリキュラムが組まれている。

スポーツ科学の授業では、運動生理学やスポーツ心理学などを学び、競技力向上のための理論的な知識を身につける。特に、栄養学やコンディショニングの授業では、競技者としての健康管理の重要性を理解し、実践できる力を養う。

競技実技の授業では、各種目の専門的な技術指導が行われる。陸上競技、柔道、レスリング、体操競技などの種目において、全国レベルの指導者によるトレーニングが受けられる環境が整っている。

進路は体育系大学への進学が多く、保健体育の教員を目指す者、スポーツ指導者やトレーナーとして活躍する者、プロや実業団の選手として競技を続ける者など、多様な選択肢がある。近年では、スポーツビジネスやスポーツメディアの分野に進む卒業生も増えている。

施設面では、総合体育館、スポーツセンター、温水プール、弓道場などが完備されており、競技力向上に最適な環境が整っている。特に、最新のトレーニング機器を備えたウエイトリフティング場や、競技ごとの専用施設が充実している点が特徴である。

埼玉栄では、特進コースの生徒に推薦枠が多く与えられていました。また、偏差値が低めのコースでは授業の進度が比較的ゆっくりで、定期テストの難易度も抑えられているため、点数を取りやすく、成績が安定しやすい傾向があります。その結果、成績の平均が高くなりやすく、推薦枠を狙いやすいというメリットがあります。

ただし、埼玉栄には有名大学の推薦枠はほとんどなく、指定校推薦で取得できるのは、日本大学が上位帯といったところでしょう。日本薬科大学や帝京大学などの指定校推薦なら比較的多くありますが、トップレベルの大学の枠は限られています。

特進コースの生徒の中に、東京理科大学の推薦枠を獲得した人が1人だけいました。一般的に、偏差値が高いコースほど推薦枠は少なく、授業の進度が速いうえに定期テストの難易度も高いため、特進よりも良い成績を取るのが難しくなります。

そのため、無理にαコースに入ると、特進コースの生徒よりも成績の評定平均が低くなり、推薦枠を逃してしまうこともあります。偏差値の高いコース(αやS)では、一般入試を目指すなら有利ですが、推薦枠を狙うにはあまりおすすめできません。

埼玉栄高等学校の学校生活

生徒の口コミと改善点

・部活や勉強を本気で頑張りたい人には適している。勉強なら朝の0限や放課後の7~10限、土日の学校開放が充実している。部活に力を入れたいなら設備や指導環境は申し分ない。

・校則は厳しく、髪型や服装の細かい規定がある。特にスマホの使用は制限されており、校内では原則禁止。ただしコンビニでのキャッシュレス決済は例外的に認められている。アルバイトは申請すれば可能。

・いじめは目立たないが、部活内での上下関係が厳しいという話はある。先輩と後輩の関係性の中で雑用を押し付けられることもあるらしい。

・部活動は全国レベルの強豪校であり、運動部も文化部も高い実績を持つ。大会やコンクールでの活躍が多く、特に吹奏楽部やマーチングは評価が高い。ただし、体育祭では保体科が目立ち、普通科の生徒はあまり活躍の場がない。

・進学実績は推薦が中心。αコースやSコースの上位層は難関大学を目指すが、特進や保体科の生徒は推薦が多い。一般受験で進学を目指す場合は、しっかりとした自己管理が求められる。

・校舎は新しく設備が充実している。教室は清潔で、部活動専用の施設も多い。体育館は冷房がなく、夏場の活動には厳しい環境だが、プール棟やスポーツセンターは設備が整っている。校内のコンビニは昼休みに混雑するため、利用が難しいこともある。

・制服は冬服は比較的好評だが、夏服は賛否が分かれる。ベストのデザインが好みでないという意見もある。リュックやスクールバッグのデザインには不満があり、スクールバッグのタグを切るなど工夫する生徒もいる。

文化祭は文化部の発表が中心で、模擬店が少なく、高校生らしいイベントの雰囲気は薄い。体育祭は運動部の活躍が目立つため、普通科の生徒は写真を撮ったり応援したりすることが多い。

・修学旅行は以前はアメリカだったが、コロナや円安の影響で大阪などに変更されている。

・総合的に見て、部活に力を入れたい生徒には適した環境が整っているが、勉強と両立するには自己管理が重要。高校生活を楽しむという点では、公立高校の方が向いていると感じる人もいるようだ。校則が厳しく自由度が低いため、華やかな高校生活を期待している人には合わない可能性がある。

埼玉栄高校の基本情報

学校の概要

埼玉栄高校は、医学部や難関大学への進学実績が豊富であり、特にαコースの生徒は高い合格率を誇っています。また、スポーツ推薦による大学進学も多く、全国レベルの競技実績を持つ生徒が多数輩出されています。
令和5年には全国大会で優勝した部活動の数が14あり、全国でも有数の部活動に力をいれた高校です。

立地とアクセス

住所:埼玉県さいたま市西区西大宮3丁目11番地1
最寄り駅:JR川越線(埼京線)「西大宮駅」

以前は隣の指扇駅が最寄り駅で、そこから約1.5km距離がありました。
西大宮駅は2009年に新設され、駅からの一本道を4分ほど進むと着きます。- 電車: JR川越線(埼京線)「西大宮駅」下車後、徒歩約4分で到着します。

私も以前は埼玉栄高校から5分程の距離に住んでいました。
朝の時間帯には、バイパスを歩道橋を使い渡うよう指導されている様子でした。
帰りにも、駅までの通りに先生が交通指導でいらっしゃいました。

学校の歴史

埼玉栄高校は、1972年1月27日に設立された私立高等学校で、学校法人佐藤栄学園によって運営されています。創立以来、「文武技芸」の四道を重視し、学業・スポーツ・文化活動の充実を図ってきました。

  • 1972年: 埼玉栄高等学校開校(自動車科・保健体育科)。
  • 1973年: 普通科設置認可。
  • 1999年: 栄北高等学校へ自動車科・国際情報技術科を移設。
  • 2000年: 埼玉栄中学校開校、中高一貫校となる。
  • 2001年: 栄ソフトボールスタジアム竣工。
  • 2004年: ゴルフ場竣工。
  • 2011年: 東グラウンド整備工事竣工。
  • 2016年: 新校舎竣工、施設の充実が図られる。

以前は自動車科もあり、進学校ではありませんでした。2000年には中高一貫校としてもスタートし、進学校となっています。

まとめ

【偏差値の概要と推移】

埼玉栄高校の偏差値は、学科ごとに異なりますが、近年は48~62の範囲で推移しています。

【入試確約基準と推薦】

内申点での確約には3教科、5教科、9教科全ての基準を満たす必要があります。
北辰テストでの確約は7月以降の北辰テストで2回の平均が基準を超える必要があります。

【主な併願校】

公立高校:川口北、市立川口、浦和西、浦和南、伊奈学園総合、上尾、大宮光陵、南陵、浦和北など
私立高校:大宮開成、城北埼玉、栄北、武南、浦和実業、浦和学院など

【埼玉栄高等学校の特徴と学習環境】

埼玉栄高等学校は、学業と部活動の両立を目指す生徒にとって恵まれた環境を提供する私立高校です。難関大学や医学部進学を目指すαコース、GMARCHや国公立大学志望のSコース、推薦入試や芸術系大学を目指す特進コース、そして芸術分野を専門的に学ぶアートコースなど、多彩なコースが用意されています。さらに、スポーツに特化した保健体育科も設置されており、全国レベルの競技指導が受けられます。

【各コースの特徴】

各コースには特色があり、進学の方向性に応じた学習カリキュラムが組まれています。特進コースでは推薦枠が比較的多く与えられますが、αコースやSコースは一般入試を目指す生徒に適しています。指定校推薦の枠はあるものの、有名大学の推薦枠は限られているため、一般受験を選ぶ生徒が多いのも特徴です。


【部活動と施設環境】

埼玉栄高等学校は、部活動にも力を入れており、全国大会での優勝実績も多数あります。体育館やスポーツセンター、弓道場など充実した施設が整っており、競技力向上に最適な環境が整備されています。特にスポーツ科学の授業では、運動生理学やスポーツ心理学を学び、競技者としての健康管理を重視したカリキュラムが組まれています。

【学校生活と生徒の口コミ】

校則は厳しく、特にスマホの使用が制限されているほか、アルバイトは申請制となっています。部活動の環境は充実しているものの、上下関係が厳しいという口コミも見られます。文化祭は文化部の発表が中心で、体育祭では運動部が目立つため、普通科の生徒が活躍する場面は限られています。

【学校の歴史と立地】

埼玉栄高等学校は1972年に開校し、2000年からは中高一貫校としての教育をスタートさせました。埼玉県さいたま市西区に位置し、JR西大宮駅から徒歩約4分というアクセスの良さも魅力のひとつです。

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