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生徒が毎回宿題をやってくる秘訣

塚田 悠太
プロ家庭教師
久喜中学校→浦和実業(特進コース)→明治大学(経営学部経営学科)

以前は大手家電量販店に勤務。パソコンが詳しくない人にもわかりやすい説明と丁寧な接客を続けた結果、販売コンテストでは最優秀賞受賞を受賞。

その後、学習塾の講師を経験。つまづきやすいポイントに絞った解説と、勉強方法の指導により、担当した中1、中2の数学のクラスで全員が定期テストの点数を上げる。
6年前に会社を辞め、プロ家庭教師として独立。さいたま市で「塾で伸びない中学生専門の家庭教師」として活動しています。

【浦和周辺】塾で伸びない中学生専門の家庭教師、塚田です。

「言ってもなかなか宿題をやらない、、、」
「提出物をきちんと出していないせいか、内心点が上がらない、、、」
「家で宿題をやっている様子がない、、、」


今回はそんな悩みを持つ保護者の方向けに
私が実際に行っている、生徒が毎回宿題をやってくる秘訣をお話していきます。

私は以前、学習塾で講師をしていましたが、
はじめた頃には生徒が宿題をやってこないことが多く、悩んでいました。

「このままではいけない」と思い、教育や心理の本を読み、成果を出している講師の方々に相談をし、作戦を考えました。


その結果、生徒たちは宿題をやってきてくれるようになり、担当のクラス全員の定期テストの点数を上げることができたのです。

その時のやり方をさらに改良して、今は家庭教師で活用しています。
塾で成績が上がらない生徒たちが、私が家庭教師をすると成績が上がる一番大きな要因は生徒が宿題をやってくるからです。

子供が宿題をやらないという悩みを持つ方にとっては、解決するヒントになると思います。
ぜひ参考にしてみてください。

目次

1・宿題の大切さ

現在、私の担当している生徒は
以前は塾に通っていたが、成績が上がらなかった子がメインです。

生徒たちへの授業時間は塾に通っていた時の方が2~3倍多いのですが、
塾で成績が上がらなかった子が定期テストの塚田だと成績が上がっています。

なぜかというと、



「家庭教師以外の時間に、どうしたら生徒が勉強するか」
「私がいない時でも、どうしたら生徒は質のいい勉強をするか」

を考え抜いているからです。

正直な話、週1回、2時間、いくら質のいい授業をしても、5教科の成績をすべて上げることは不可能です。

しかし、家庭教師として来ていない、普段の時間を正しく活用してもらえれば、成績はいくらでもあげることができます。

普段の時間で成績を上げるために必要なのが
「効率のいい勉強のやり方で、宿題をやってきてもらうこと」
なのです。

正しいやり方で、正しい量勉強すれば、成績は必ず上がります。

成績を上げるためには
「正しいやり方で、正しい量の宿題を毎回やってくること」
が必要なのです。

2・宿題をやってこなくなるメカニズム

それでは、生徒はなぜ宿題をやってこなくなるのでしょうか?

それは
「宿題をやってこなくてもいいという《雰囲気と慣れ》ができているから」
です。

ちょっと思い出してみてください。
きっとこんな経験があるはずです。

初めて来た街で、車があまり通らない短い横断歩道がありました。
信号機は赤ですが、急いでいるあなたは
「渡っちゃいたいな」
と思っています。

それでも一応待っていたところへ、うしろから来た人が渡っていくではありませんか!
「この信号は守らなくていいんだ」
そう思ったあなたも続いて渡ってしまった・・・。
そんな経験ありますよね?

逆に、いつもならすぐ渡ってしまう横断歩道で他の大勢が待っていると渡りにくいはずです。


もう一つ例をあげると、私語をした生徒に「静かにしてね」と伝えても、なかなか聞かない。
仕方ないなと静かにさせることを諦めて、授業を進めてしまう人がいます。

ここで生徒たちの間には、
「あの先生の言うことは聞かなくてもいいんだ」
という《雰囲気と慣れ》ができあがるのです。

宿題も同じです。
その日、授業で教える内容が普段よりも多くあり、少しでも多く解説の時間に使いたいと思っています。

しかし、その日は多くの生徒が宿題をやってきていません。
そんな時に
(仕方ない、今回は許して早く授業をすすめよう)
と思い、授業をはじめてしまったとします。

すると、見事に
「この先生は宿題をやってこなくても平気なんだ」
という《雰囲気と慣れ》ができあがります。

もともと宿題が大好きな子なんていません。やらなくても平気なら、やらない子の方が多いのです。


学生時代を思い出してみてください。
「ほとんどの生徒が宿題をやってくる授業」と、
「宿題をやってこない生徒が多くいる授業」があったはずです。

「ほとんどの生徒が宿題をやってくる授業」は、宿題を忘れた場合には、きつく叱られたり、立たさたりしていて、
「やらなければいけない」という空気があったはずです。

「宿題をやってこない生徒が多い授業」では、やらなくても大丈夫な空気があったはずです。

これが宿題をやってこなくなる仕組みなのです。



3・生徒が積極的取り組むようになる宿題の出し方

① 自分で決める

先生が「ここからここまでやって来てね」と言って出した宿題だと、
生徒は「先生が勝手に押しつけてきたもの」だと思ってしまい、
納得のいかないものになるかもしれません。

しかし、一緒に相談して考えた宿題であれば「自分が次回までにやってくると自分で納得して決めたもの」となります。

② どのくらいの時間終わるのか確認して、計画を立てる

同じ時間仕事をするのでも、

「いつ終わるかわからない状態」で仕事をするのと、
「終わる時間が決まっている状態」で仕事するのだと、
どちらの方が気持ちとしては楽でしょうか?

ほとんどの人は、終わる時間が決まっている方を選ぶというデータがあります。

宿題も同じで、どのようなやり方で、どのくらいの時間で終わるかがわかっている方がいいのです。
また、計画を立てることで、計画より進んでいると「いい気分」を味わえますし、
遅れていると「やらなくちゃ」という気持ちがおきやすくなります。

計画を立てないと、漠然と
(やってないけど、まあ前日に頑張ればなんとかなるかも)
と思ってしまい、
宿題が間に合わない可能性も高くなるのです。

人は与えられたものよりも、自分で決めたものの方が、主体的に取り組みやすいのです。

③ 二種類の宿題を作る

二種類の宿題をつくるというのは、どういうことか。

ある実験で

「縄跳びを50回するとして、何回で疲れると思いますか?」
と聞くと
ほとんどの人が「30回」と答え、

「縄跳びを70回跳ぶとして、何回で疲れると思いますか?」
と聞くと
ほんとどの人が「50回」
と答えたというデータがあります。

この実験からわかるように、
人は提案されたことを基準にして物事を考えてしまうのです。
この原理を宿題を出す時にも使います。

まず、「本来やってきて欲しい量の宿題より、少し量の多い宿題」を提案して、実際にどのくらいの時間がかかるか、どんなペースでやるか計画をします。

その後に、
「もし、どうしても忙しかったらこのプリントはやらなくてもいいよ!」
と言って、「本来やってきて欲しい量」になるように減らします。

こうして量を多くした宿題を見せることにより、
「本来やってきてほしい宿題」を多い量だと感じずらくなりますし、
たとえ多くした分をやってこなくても、
「本来やってきて欲しい量の宿題」をやってくる確率を上げる効果があるのです。

④ できないことができるようになったのが明確にわかる宿題にする

学習塾で講師をしていた頃、
生徒が「他の生徒の答えや渡された答え」を写しているのをよく目撃していました。

生徒としては「怒られないこと」が最優先なので、
苦手な内容の宿題や時間に余裕がない場合、
答えを写すことがベストな方法となってしまうのです。

学校の提出物は「提出すること」が目的になる場合もありますが、
塾や家庭教師の宿題の目的は「成績をあげるために、できない問題をできるようにすること」です。

なので、宿題を出すときには必ず「できないことができるようになったのが、明確にわかる宿題」にします。

例えば、
「この英文を10回音読する」
という宿題だと、やったかどうかが自己申告になってしまい、ごまかすことができますが、
「この英文を2分以内に読めて、読み間違えは一回までで読めるようにしてくる」
という宿題にすれば、やってきたかが明確になります。

また、宿題を確認した後に
「前回までは読み方もわからなかったのに、
今はスラスラと早いスピードで読めるようになってる!
いいね!こうやって勉強していけば次のテストはかなりいい点数取れるよ!!」
と伝えることにより、本人も成長を実感でき、宿題をやる時のモチベーションにも繋がります。

⑤毎回必ずやった宿題を細かくチェックする

時間をかけて、一生懸命やったのに確認されないと
(こんなに一生懸命やったのに、適当にやったり、答え写した時と変わらないじゃん、、、)
と思ってしまい、やる気がなくなってしまう生徒もいます。
毎回しっかりと確認をして、
できている部分や頑張った部分を褒めることにより、
宿題に対してのやる気を上げることができます。


また、ひとつひとつ目を通すことで、
「その生徒が気になっている部分」
「教えた方がいい部分」
を見つけることができるので、授業の質を上げることにもなります。

4・やってこなかった場合の対応

① やってこなかったことに驚く

宿題を出す側にとって一番大切なのは、

「宿題は必ずやってくるもの」という信念を一貫して持つことです。

そして、宿題は当然やってくるものだと思っていれば、自然とこの反応になるのです。

② 短い時間で本気で叱る

宿題は成績を上げるためには、必ず必要なものです。

やってこなかった経緯を聞いた上で、
「宿題は絶対にやらなければいけないものだ」
と伝えます。

③ 授業をスタートしない

この先生は宿題に関して本気なんだということを示さなければいけません。

「今度は絶対にやってきて!」だと、許していることになり、「宿題をやらなくてもなんとかなる」という雰囲気と慣れができてしまいます。

「今回の分を絶対にやってくる」だと、分量が多くやってこない可能性もあります。

ですので、時間が許す限りは宿題をやらせてから、通常通りの時間授業をするようにします。家庭教師する側としては、正直かなりの負担になります。

それだけ本気で向き合うという姿勢を見せることで、生徒も
(宿題はやらないとダメなんだな、、、)と感じてくれます。

5・まとめ

・授業時間は限られているからこそ、授業以外の時間でいかに「正しいやり方で正しい量の勉強をするか」が大切

・「宿題をやっていなくても大丈夫だ」という体験を一回でもすると、「宿題をやらなくてもいい」という雰囲気と慣れができてしまう。

・宿題の出すときのポイントは
① 自分で決める
② どのくらいの時間おわるのか確認して、計画を立てる
③ 二種類の宿題を作る
④ できないことができるようになったのが明確にわかる宿題にする
⑤毎回必ずやった宿題を細かくチェックする

・宿題をやってこなかった場合には
「宿題を必ずやってくるものだ!」という態度を本気で示す。

以上、【生徒が宿題をやってくる秘訣】でした。

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