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漢検・英検は受けた方がいい?

塚田 悠太
プロ家庭教師
久喜中学校→浦和実業(特進コース)→明治大学(経営学部経営学科)

以前は大手家電量販店に勤務。パソコンが詳しくない人にもわかりやすい説明と丁寧な接客を続けた結果、販売コンテストでは最優秀賞受賞を受賞。

その後、学習塾の講師を経験。つまづきやすいポイントに絞った解説と、勉強方法の指導により、担当した中1、中2の数学のクラスで全員が定期テストの点数を上げる。
6年前に会社を辞め、プロ家庭教師として独立。さいたま市で「塾で伸びない中学生専門の家庭教師」として活動しています。

【浦和周辺】塾で伸びない中学生専門の家庭教師、塚田です。

家庭教師をしていると、「漢検や英検を受けた方がいいですか?」といった相談をかなり多く受けます。

通っている塾から受けるように勧められたり、周りの人が受けていると、
(ウチも英検・漢検を受けた方がいいのかな??)
と思うようになってきますよね。

そこで今回は、「英検や漢検は受けた方がいいのか」についてお話していきます。

目次

漢検・英検を受けるメリット

①勉強をする目標になる

中学3年生の秋以降であれば、公立高校を受験する生徒は受験が近づいていることを実感して、定期テストや北辰テストを頑張る傾向があります。
しかし、中学1、2年生の場合には、北辰テストは年度末に一回行われるだけですし、定期テスト以外には、勉強をする目標となる試験がありません。
そんな時に漢検や英検があれば、合格するために勉強するようになります。


ただし、英検・漢検の日程と定期テストの日程が近い場合には注意が必要となります。

2019年度・漢検日程

第一回:6月16日(日)
第二回:10月20日(日)
第三回:2月16日(日)

2019年度・英検日程

【第1回検定】
一次試験
本会場:6月2日(日)
準会場(すべての団体) :6月1日(土)、2日(日)
準会場(中学・高校のみ選択可):5月31日(金)
二次試験
A日程:6月30日(日)
B日程:7月7日(日)
※中学生は基本的にA日程での受験となります。

【 第2回検定】
一次試験
本会場:10月6日(日)
準会場(すべての団体) :10月5日(土)、6日(日) 
準会場(中学・高校のみ選択可): 10月4日(金)
二次試験
A日程:11月3日(日)
B日程:11月10日(日)

【第3回検定】
一次試験
本会場:2020年1月26日(日)
準会場(すべての団体) : 1月25日(土)、26日(日)
準会場(中学・高校のみ選択可):1月24日(金)
二次試験
A日程:2020年2月23日(日)
B日程:2020年3月1日(日)

②私立高校の確約が取りやすくなる

私立高校は「北辰テストの偏差値」、もしくは「内申点」を元に確約を出します。
その時に、漢検・英検を持っていると加点してもらえるのです。

例 
・「偏差値65」の時に、漢検準2級を持っていると1ポイントプラスして「偏差値66」として考える
・内申点が5教科で「18」の時に、英検3級を持っていると「19」として考える

高校によって、何級を持っていれば加点になるかは、高校によって基準が変わります。


また、高校によっては、「当日の試験の点数」にも加点されます。
「確約を持って受験するから、あまり関係ない」と思われるのですが、実は、確約を持っていない受験生だけでなく、確約を持っている生徒にもメリットがあります。
というのも、加点されることにより、「進学コース」→「選抜コース」に上がることができたり、特待生(奨学生)になれることもあるのです。

③公立高校入試で調査書に加点される

公立高校の得点は
「当日の試験」+「内申点」+「特別活動・その他の項目」で決まります。
英検・漢検を持っていると、「特別活動・その他の項目」に加点される場合があります。

例 以下の場合、得点を与える
英検3級以上、漢検3級以上、数検3級以上

こちらも、私立高校の確約と同様に、何級を持っていれば加点になるかは高校によって基準が変わります。
また、私立高校と違い、何点加点されるかについては、明らかにはされていません。

漢検・英検を受けた方がいい場合

①私立高校を単願で確約を取りたい

私立高校を単願で狙う場合に、北辰テストの偏差値や内申点に1点でも加点されるのは、かなり大きいです。
たとえば、漢字検定3級を取ることで、偏差値1上がると考えれば、「英語、数学、国語、理科、社会、全てで偏差値1上げること」とほぼ同じ効果があります。

②中1、中2で時間に余裕がある

漢検・英検の取得をするなら、中学2年生までがオススメです。
漢検・英検という目標をつくることで、そのための勉強するようになりますし、勉強内容が予習や復習にもつながります。
中1、中2は中3に比べると時間の余裕がありますので、なるべくこの時に取得して、中3は北辰テストや内申点に大きく関わる定期テストに力を入れましょう。

漢検・英検を受けない方がいい場合

①公立高校を受験する中学3年生

公立高校を受験する中学3年生には、英検・漢検の受験をあまりオススメしていません。
なぜなら、英検・漢検の勉強をする時間を「北辰テストの勉強」もしくは「定期テストの勉強」をする時間にあてた方が、合格に近づくからです。

公立高校の場合には、調査書にどれだけ加点されるかは明示されていません。
偏差値65の高校を受験する場合に、漢検準2級を取得していたとしても、学校側としては「偏差値65あるのだから、漢検準2くらいは、みんな勉強すれば受かる実力があるはず」と判断しているので、あまり加点にはならないと言われています。
また、偏差値50の高校を受験する場合には、漢検・英検を取得するための勉強時間を北辰テストや定期テストの勉強に使い、偏差値や内申点を上げた方がいいです。
そちらの方が、公立入試当日の試験でも得点を伸ばしやすいですし、私立高校の確約も「北辰テストの成績」か「内申点」をその分伸ばして取れば、問題ありません。

②4級以下の受験

4級以下は私立高校、公立高校ともに、ほとんど加点されません。
4級を取るために勉強するのであれば、他の勉強時間にあてた方が効率よく勉強ができるはずです。


勉強するキッカケにもなりますし、漢検・英検は私立高校の確約を取る上では大きな効果があります。

しかし、私が塾の講師をしていた時には、部活や定期テストで忙しい中であまり勉強をせずに漢検や英検を受けて不合格になっていたり、漢検や英検に時間を取られて定期テストを落とす生徒を何人も見てきました。
また、塾によっては「英検や漢検を受けてもらい、その対策を塾が行えば、保護者の満足度が上がるし、合格できれば塾の実績にもなる」というように、「生徒のため」というよりも「塾の経営のため」に受けることを進めているところもあります。
公立入試の進学校を受験する場合には、大きな加点にはなりにくいことにも注意してください。


漢検・英検を受ける場合には、やみくもに受けるのではなく、「何のために受けるのか」「定期テストに影響はないか」といったことをしっかりと考えた上で申し込むようにしましょう。

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