クラス38人中32位状態から、「共通テスト本番国語94%」「政治経済は模試で偏差値76」:第一志望の大学へ合格した話

塚田 悠太
プロ家庭教師
久喜中学校→浦和実業(特進コース)→明治大学(経営学部経営学科)

以前は大手家電量販店に勤務。パソコンが詳しくない人にもわかりやすい説明と丁寧な接客を続けた結果、販売コンテストでは最優秀賞受賞を受賞。

その後、学習塾の講師を経験。つまづきやすいポイントに絞った解説と、勉強方法の指導により、担当した中1、中2の数学のクラスで全員が定期テストの点数を上げる。
6年前に会社を辞め、プロ家庭教師として独立。さいたま市で「塾で伸びない中学生専門の家庭教師」として活動しています。
目次

指導当初


公立の中高一貫校に通う中学2年生の女子生徒。

中1から学校についていけるか怪しかったが、中2に入り明らかに授業がわかっていない様子。
塾にも通っていたが、中高一貫校であるため、塾の指導している内容と学校が教えている内容にずれがある。

このようなお問い合わせをいたただきました。

実際に話を聞いてみると、

・周りの子が勉強できるのもあって、学校の進みも早くついていけていない様子
・数学と英語が特に進みが早く、親の私も勉強を見るのですが、小学校と違って教えれなくなってまして・・・。
・英語は中学から始めたのですが、基礎の文法が理解できていないのと、英単語のスペルを苦手でなかなか書けるようにならない

実際に教えていると、英語に関してはスペルを覚えることが苦手な様子で「this」や「that」のスペルも正しくかけていませんでした。


別の記事に書いていますが、英単語のスペルが覚えれない場合は、

①ローマ字の読み書きができるか確認
②単語を覚えるときに発音できているか
③スペルの規則性を意識しているか
④長い単語は分解しているか

これらを意識して繰り返せば、必ず書けるようになります。

※「とにかくスペルをたくさん書く」では解決しない子もいます。家庭教師をしてくれる先生は勉強が得意な方が多く、「苦手な子が英単語を覚えるための方法」はわからない人も多いと感じています。苦手な方はぜひ①~④を意識して覚えるように工夫しましょう。

中3~高1

この2年間は進度が早く、難易度も高めであったため、
「必ずできるようにする箇所」と「できなくてもよい箇所」を分け、取り組みました。


具体的には、

・数学の計算は今後の学習でも必要となるため、基礎を徹底する

・図形の基本の公式も覚える

・英語単語の基礎~標準レベルは即答できるまで何度も繰り返す

・英文法も今後の受験を考えると必要であるため、学校の試験でも十分な点数がとれるように時間を使って指導をする

・理科や社会については、平均点前後の点数を狙う。覚える箇所はテスト前に勉強をして点数をもぎ取るのと、理解が必要な箇所は指導しつつ、必ずすぐに復習をして身につける

こういった進め方をしました。

中高一貫校で成績が良くない生徒は高確率で、詰め込み過ぎによる消化不良を起こしています。

中高一貫校に入る

受験が終わり勉強量が減る

授業の進みが早く、課題も多い

点数が取れなくなる

塾に通う

塾での課題と学校の課題でさらに消化不良となる

成績が上がらない

勉強が嫌になる

こういったパターンにはまっている家庭をばかり見かけます。

ここで必要なのは、

「①学校の内容で必ず身に着けるべき内容」
「②できればやっておくとよい内容」
「③コスパを考慮して今はやらなくてよい内容」


に分け、まずは①のみに集中して勉強をすることです。

勉強しないことを決めるのは勇気がいる決断に思うかもしれません。
しかし、やっている内容が分散して身についていない現状を変えるには、これが最善の一手となります。

高2

ここから、日々の勉強はかなり楽になっていった様子です。

総合型の高校だったため、2年生からは計算を必要とする科目を取る必要がなくなりました!

塚田

得意な教科と苦手な教科がはっきりしている場合には、高校を選ぶときに「2年生と3年生でどんなカリキュラムになっているか」を確認してみましょう。大学の一般受験に向けて勉強する場合であれば、その分の時間を受験する科目へと使うことができますし、推薦入試を利用するのであれば評定が取りやすくなります。

「部活動を3年生まで続けること」
「現時点での志望校」
を考慮して、英検2級を取れるよう勉強を進めました。
というのも、
近年は英語の検定試験でのスコアによって当日の英語の試験が受けなくてよくなります。日東駒専といった中堅大学であれば、英検2級を取得していれば合格最低点以上の点数(100点満点で70点や80点)に換算されます。

塚田

高校2年の冬の段階で志望校のスコアを取得できていれば、残りは国語と社会の2科目だけの勉強で済みます。
1年間の受験勉強が3教科から2教科に変わるため、1教科あたりの勉強時間を1.5倍にすることができます。
これはかなりのアドバンテージになるので、非常にオススメです。


部活動を続けをつつ、高校2年の夏休み頃から英語検定2級の勉強をコツコツと進めました。
その結果、2年生の冬に英検2級に無事合格。

文系では、「英語、国語、社会or数学」が受験科目となります。

社会はどの科目を選択するかですが、早稲田を受けないのであれば「政治経済」が一番勉強時間が少なく、合格点が取れる科目となります。周りに合わせて日本史か世界史を選ぶ人が多いですが、覚える量でいえば「日本史が10」だとしたら、世界史は12、政治経済は4くらいの分量だと言われています。
覚えることが得意であれば、日本史や世界史で高得点を狙うのも手ですが、特に好みがなければ政治経済が一番コスパの良い選択肢となります。

高3

その後も勉強を進め、3年生の評定は4.1を獲得。
中学2年生の時には考えられない良い学校の評定を取れるようになっていました。

部活動も終わり、本格的に受験勉強が始まりました。
夏休みは、

・朝は5時半に起きて、2時間半勉強
・図書館や高校の自習室を使い、9~16時までの間で5時間
・行きと帰りの電車は語句や単語の復習
・夜はゆっくり過ごす

このスケジュールで毎日約8時間ほど勉強をしていました。

勉強を進めていくと、国語の偏差値は64、政治経済は学年1位で偏差値70を超えていました。
そして、受験前10月の模試では、受験者5万人中300位。偏差値は76を記録。

共通テストでは国語94%、政治経済82%と高得点をとることができ、共通テストで出願していた大学は全て合格しました。
私立の一般入試でも受験した7校中6校に合格。
第一志望の大学にも見事合格しました。

卒業後

「受験が終わってからも、すぐに英語や簿記を自分から進んで勉強してます。塚田先生から勉強の仕方を学ぶことができたのが、一番今後の役にも立つと思います」とお母様から連絡をいただきました。

私自身は、学校の勉強ができるかや、成績どうのこうは一時的な話だと思っています。
勉強することを通じて、


「やりたいことや目標ができたときに、努力できようになること」
「計画やスケジュールを自分で考えれるようになること」
「自分に合った勉強のやり方を身につけること」
「点数が取れることや、できなかったことができるようになる喜びを知ること」


こういったことが今後の人生の財産になると信じています。

まとめ

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